以下、投資実施を判断した事由などの覚書
■銘柄選択基準
長期投資銘柄の選定基準は次の通り。
・セクタ分散されていること
・比較的ディフェンシブであること
・東証1部の安定銘柄であること
■東芝
ハイテクセクタより1社をセレクト。総合電機メーカーの一角で事業分野が広いが、収益の柱は半導体で、次いで重電。フラッシュメモリ・原子力発電システムと言う、テーマ性のある事業を抱えている。但し、次世代DVD等のコモディティ商品はやや苦しい。ハイテク系企業の中では、攻めの姿勢が目立つ。円安メリットを享受。
■任天堂
DS,Wiiの連続ヒットが続く。既存ゲーマー以外の顧客層を開拓したことが大きい。商品は未だに品薄。今後はハードに続いて利益率の高いソフトウェアの売り上げ増が見込めることから、継続成長が可能と考えられる。また、Wiiの通信機能がホームコンピュータの取っ掛かりになる可能性もある。もしそうなれば、更なる大化けも。ヨーロッパへの輸出も拡大中。円安の恩恵を受ける。
■JR東日本
陸運業界トップ。含み資産多数。今後、インフレ傾向が強まれば資産価値もアップする。但し、利上げが実施されると、未だ残る負債が重荷に。逆に、金利さえ上がらなければ、年々進む負債の返済により、金利負担が減少することから、継続的な業績向上が実現できる。
一方で、駅中の開発・定期券の電子マネー等、これまで有効活用できていなかった、無形資産の活用に目が向けられており、この分野の成長余地は大きい。今期はスイカと私鉄との共有化が実施され、スイカのシェア巻き返しも期待できる。
■中外製薬
製薬セクタより1社をセレクト。現状、鳥インフルエンザへの唯一の切り札である、タミフルを有する。鳥インフルエンザが話題になる度に、材料として取り上げられることになる。
また、抗がん剤を始め、新薬開発のパイプラインが豊富で、今後は利益回収機に入る。但し、現在のPERは製薬セクタの中でも比較的高め。ロシュ社との関係もあるが、M&Aの標的となれば大化けも。
※ファンダメンタル的には第一三共が有望。中外製薬が天井を付ける様であれば、第一三共へのスイッチを考える。
■明治製菓
食品セクタより1社をセレクト。製菓だけでは無く、イソジンを主力とする製薬業との2本立て。製菓としては業界3位。製菓の主力はチョコレート。
ノロウイルス流行で、消毒液の売り上げが急増との噂から人気化するも、短期で収束。
※ 食品セクタはM&Aの最右翼セクタであるが、現在の株主からはその気配は見えない。様子を見て、狙われそうな企業への銘柄変更を検討する。
■AOCHD
資源セクタより1社をセレクト。元々は、アラビア石油と富士石油。原油価格の急落を受けて株価が大幅に調整したが、今期予想PERで8倍台は、明らかに評価不足。PBRで見ても1倍ソコソコで、これ以上は下がり様の無い水準。
オールドエネルギーである石油の将来は暗いが、それでも代替エネルギーに置き換わるまでには、まだまだ時間を要する。当面の需要が減らないことは確実。中東で有事が発生すれば、原油の反発は必至。
長期保有には配当利回りの低いのが難点。インカムを考慮すると昭和シェルが捨てがたい。代替エネルギー事業も抱えており、将来的にはスイッチも考慮。
■J-REIT(現在なし)
J-REITより1社をセレクト。森ヒルズを所有していたが現在は手放してしまい、キャッシュポジション。REIT所有の目的は安定的なインカムなので、次は財産価値と利回り重視で銘柄選択する予定。(物件の優良な都心のレジデンシャル系を狙いたい。)