さて、「現代アートを買おう!」と思い立ったものの、如何してよいか判りません。そこで、何をしたかというと、ネットで"現代アート"をググりまくりました。そして、現代アートを専門に扱うギャラリーを見つけ、アップされている作品を見まくりました。
相当な数の絵を観ている内に、幾つかのことが判って来ました。まず、一口に現代アートと言っても千差万別であること。琴線に触れる作品もあれば、全くかすりもしないしない作品もあります。(と言うか、かすらない作品のほうが遥かに多い。)
また、価格もマチマチである上に、値段が不明の作品も多い。(正確に言うと、ギャラリーに掲載されている殆どの作品は既に販売されてしまったもの。だから値段が出てない。)そして、著名な作者の作品はメチャメチャ高い。
明らかになったことは、予算的に手が出るのは新人作家の作品に限られると言うこと。そして、「まだ世に出ぬ作家の作品で、自分の気に入った作品を見つけ出す」これが私の出した結論でした。
実は、投資家としての視点で考えたとき、ここには大きな問題が潜んでいます。「まだ世に出ぬ隠れた作家を見出す」これは投資としては間違っていない。問題は「自分の気に入った作品を見つけ出す」の部分。
純投資と考えれば、「自分が気に入った作品を探すのでは無くて、他人が気に入りそうな作品を探す」、これが本筋です。所謂、美人投票の理論って奴。リターンを最優先に考えるなら、そう考えるのが当然であり、そうでなければなりません。
しかし、アートを買う場合には少し違うように私は考えました。先ず、自分が気に入った作品を買う。そして部屋に飾る。結果的に価値が上がれば、良いし、価値が上がらなくても自分が気に入っていればそれで良い。
これが証券や債券の様なペーパーマネーとの決定的な違いだと思うのです。アートと言う、人の思いが入った作品に投資するのであれば、作者や作品へのリスペクトを忘れてはいけないと考えました。
純投資と考えれば甘いのですが、「アートは銘柄に惚れて投資すべき」そして「資産として保有すべき」と思うのです。
(③へつづく)