1年が経ち、作家の2度目の個展が開催されました。そして、私が製作依頼品も、個展の中心作品として展示の一角を飾りました。
私が個展を訪れたのは展示期間の半分を過ぎた頃でしたが、作品の大半は売約済みとなっており、小ぶりの作品数点を残すのみという状況です。なんでも、作品の大半は個展の開催前に売約済みとなってしまい、開催日の時点で既に購入可能な作品は僅かしか残っていなかったとか..。
結果的に、サイズの大きな作品を購入するためには注文制作をお願いするしか無かったわけで、1年前に私が取ったちょい無謀な行動も、あれはあれで正解だったと今にして思います。
個展の際に有数な現代アートのコレクターの方にお会いする機会があり、「あの作品を購入したんですよ」と伝えたところ、とても羨ましがれると同時に、「良い購入の仕方をされましたね」と言う言葉を頂きました。もっとも、「アート作品の初めての購入としては、稀有なケースですね」とも言われちゃいましたが...。(^^;)
そのコレクターの方には、「作家の人気がでれば作品の値段は簡単に10倍になるし、この作家さんも人気になる可能性が高いと思う。」と言われました。確かに、価値が騰がるならば、それに越したことはありません。しかし、作品をここまで気に入ってしまうと、生活に貧する様な状況にでもならない限り、もはや価値が幾らになっても手放そうという気にはなれそうもありません。
(⑥へつづく)