取り合えず一服
総悲観モードも漂いかけた相場状況でしたが、3連休を明けて漸く潮目の変化が現れました。やはり市場へのインパクトが大きかったのは米国の経済状況。金融機関に関わる悲惨なニュースの連発にFEDが利下げの気配を打ち出したことで、世界的な株安の流れにもブレーキが掛かった格好です。
また、シティバンクの救済にオイルマネーが入ったことも、サブプライムローン問題の不安解消の一助となった他、米ドルの買い支えも連想させるものとなりました。そんなこんなで、米ドル安の流れも一旦底打ち。週末は一気に111円台まで戻しています。
日経平均は月曜日から反転を開始し、終わってみれば前週末比で800円の棒騰げとなりました。只、金曜日には25日線にまでタッチし、そこで跳ね返される形で終わっています。問題はこのまま跳ね返されてしまうのか、更に上を目指すのかなワケですが、周りの情勢的には今暫くは上を目指す展開が予想されます。
幾つか、その事由を考えて見ますと、まず、最も大きいのは米国市場の雲行き。11日に予定されるFOMCで米ドルの利下げがあるのは確実ですから、それまでの間に大きく売り崩される確立は低いと思われます。
また、米ドル安の流れが一旦は止まったことも大きいです。日経平均米ドル建てのチャートを見ていると、上値抵抗線までは順調に戻しそうな気がしないでもありません。
(日経平均米ドル建て。チャートの作成にはOmegaチャートを利用。)
そこで、戻りの目処を幾つか設定するとすれば、先ずは上方の窓の下端である15891円。続いて、窓を埋める16081円。これは16000円の心理的抵抗線とも重なるので、一つのポイントになりそう。そして、次は13週移動平均線が位置する16200円付近。これが越えられれば17000円も視界に入ってくると思われます。まぁ、そこまで行く為には、11日の米ドルの利下げ幅が幾らになるが重要ではあります。(因みに、私の予想は希望を込めて-0.5%の利下げ。そして、年末に向けて世界同時株高へ。^^;)
さて、そんな中で行った先週のトレードですが、海外の方は前週からすでに買いまくりモードに入っていたこともあり、今週もこれを継続。DBV等の債券に逃げていた資金も再び株式に投入し、EEBとGDXの買い増しを実行。また、日本国内でもHSBCブラジルオープンを大幅に買い増してます。
更に、資金投入のタイミングに迷っていたインドにもエントリー。但し、Pノート規制で裁定が効かなくなりプレミアムが急上昇してるINPを避けて、香港市場で2836.hkを購入しています。
(ちなみに現在のプレミアムはなんと15.8% ^^;)
一方、日本株ですが、1つ大きな決断をしました。..と言うのは、1306を用いて約1年間運用してきたシステムトレードを停止することに決定しました。最大の理由はここ数週間の1日辺りのボラティリティの上昇にシステムが付いていけなくなったこと。運用成績ではTOPIXをアウトパフォームはしているものの、トータルリターンがマイナスなのは事実。特に、最大ドローダウンが過去5年間のワースト値を超えてきたことで、システムの運用の断念を決断。
資金的にも手数料率を下げるために比較的大きな枠を用意して運用しており、今後はこの枠も外国株式への投資に振替えることとします。ちなみに、これを実行すると、日本株へのアセットアロケーションは20%に迄低下します。
只、システムトレード的な投資を全面的に止めてしまうのもまた悔しいので、資金規模を縮小した上で、別ロジックで運用することを考えています。具体的にはブルベアファンドを利用したスイング系のトレードを行います。取り合えず先週は、28日の下げの局面で「ブル2.5日本株ポートフォリオ」のナンピン買いを敢行しました。