今週から日経ヴェリタスが正式発行されました。我が家にもサービスで向う10週間無料でお届けしてくれるとのことで、早速読んでみたワケですが、個人的に目を引いたのが掲題の美術品投資のネタ。
2ページの見開きで取り上げるほど、美術品投資が注目を集めてきているのかと、ちょっと驚き。..とはいえ、内容的には、オークションによる取引の売上と落札価格の上昇を伝えるだけのごく薄いもの。日本の美術界の問題とか、個別の作家に対する言及などは特に無く(ぶっちゃけ、現代美術と近代美術も一括りですし)、特に有意な情報はありませんでした。
一方で、気になったのはアート作品をミドルリスクの資産と位置づけていること。美術品投資全般をミドルリスクと言い切るのは、如何なものかと思われます。特に、一定の流動性が保たれているかの様な全体の論調が気になります。流動性リスクが美術品投資の最大のネックであり、これは他の金融商品と比べるべくもありません。投資的に見て、お手軽な記事になりすぎです。もしかすると、オークション会社とのタイアップ記事なのかもしれません。
只、末文として書かれている 「鑑賞を楽しみ精神的な豊かさを味わえる価値と、資産としての金銭的価値をバランスさせることが重要と言えそうだ」 には、100%同意できます。
いくらオークションが身近になってきたとは言え、アート作品を購入する場合の最良の方法は画廊で購入することだと思います。(欲しい作品を入手することは結構大変ですが、価格的には圧倒的に安いです。) 様々な画廊に通って知識を吸収してから、自分が真に欲しい作品を決めて購入するぐらいの余裕がなければ、アートへの投資は考えないほうが良いでしょう。(それがまた楽しみなワケです。)
4月には「アートフェア東京2008」と「101東京」と言う2つの大きなアートフェアが同時に開催されます。興味のある方は、先ずは見物して見るのが良いと思います。(更に、この時期にはシンワアートのオークションも開催され、アート界の祭り状態になります。)