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2007年02月18日

日本株の作戦を練る

2月も後半に来て、今更ながら今年の作戦を練るも無かったりする訳ですが、出張のフライト時間があまりに暇だったので、今年の日本株への投資方針をツラツラと考えてみた訳です。(多分に根拠無き直感が含まれているので注意。)

■マクロ環境

・為替:ドル円は円安が125円程度で止まり、110円程度まで円高が進む可能性あり。
    但し、個人の円売りが115円付近から加速するので、膠着する可能性も大きい。
    基本的には円高基調に変化すると考えておく。

・金利:年内に2~3回の利上げの可能性を考慮する。最大1.0%も視野に。

・市況:原油価格は$50を底にして反発したまま、$60付近で高止まって推移。
    年後半はもう少し騰がるかも。
    穀物価格は上昇基調を維持。
    ベースメタルは昨年の反動で下降。
    レアメタルは高止まり。

・物価:不動産等の資産インフレの傾向が続くが、日常品の物価は然して上がらない。

・米国:安定成長。インフレは抑制され、利下げが視野に。

・欧州:安定成長。もう少し利上げが続く。ユーロ高続く。

・新興:中国は微妙に調整するも上昇基調。
    ロシアは原油が高止まるが伸びも無し。
    ブラジルは食料関連で伸びシロあり。
    インドは欧米の安定成長の恩恵を得る。


■日本株市場

・東証:一旦調整を入れた後、3月末頃から再び上昇基調へ。日経20000円を目指す。

・新興:昨年打った底は固く、緩やかな上昇基調を取る。但し、銘柄に選別色が出そう。
    高すぎるPERは許容されない。不当に売り崩された銘柄にチャンス。

・基本的に内需産業が全体を牽引する展開に。円高基調と予想して輸出産業はメイン
 セクタから外す。


■イベント関連

・参議院選挙 → 投票用機器・PR関連のコンサルタント企業にスポットライト。
・三角合併の解禁 → むしろ、国内企業によるM&Aも加速。キャッシュリッチに注目。
・郵便局の投信販売の拡大 → ブルーチップが今年も強い?
・2008年問題が視野 → 人材派遣企業。投信販売の続伸。高級品・嗜好品が売れる?


■セクタの見通し

(1) 電機
  円高基調が基本的にマイナスになる。
  記憶装置のフラッシュメモリ化が進む。逆にHDDの先行きは暗い。
  DRAMの需要は横ばい。
  ビスタがコケて、PC売れない。DRAM・CPUの需要も増加せず。
  プロセッサのFPGA化が進み、マイクロプロセッサは苦しい。
  ランプの需要が減って、高輝度LED化が進む。

(2) ソフトウェア
  ビスタがコケるので、PCのアプリケーションは伸びない。
  MSの支配が緩み、MSオフィスの時代が終焉を迎える。ドキュメントの標準化へ。
  日本では遅れているXMLに、一層の注目を集める。
  組み込み型アプリの開発需要が伸びる。小型機器用のOSの進化が続く。
  ゲーム関連は新型ハードの投入が一巡したことで好調に推移。
  DSはもとより、Wiiのソフト開発負担はPS2・3よりも軽く、ソフトハウスには優位に。
  
(3) 機械
  中国の需要が一服して伸び止る。為替も逆風に。
  建機よりも農業機械が良さそう。あと、水関連も良し。

(4) 精密
  デジカメは一服。輸出も為替が逆風に。
  HDDは減速。プリンタも然して伸びない。

(5) 自動車
  自動車販売自体は昨年並みの伸びシロ無し。為替も逆風に。
  環境保護技術に妙味。ハイブリッド技術とディーゼル技術。特にディーゼル。

(6) 重工業
  足の長い産業なので、昨年来の好調を維持。
  航空機・造船・プラント等、堅調。

(7) 海運
  燃料費アップ。中国が一服すると需要も減退。
  LNG船は引き続き堅調?バラ積み船は?

(8) 空運
  燃料費アップ。
  JALの再建策に注目。血税投入も?

(9) 陸運
  本業は横ばいも、資産インフレの恩恵を得る。
  不動産との兼業に注目。
  電子マネー分野も伸びる。スイカとパスモの共有化は大きい。
  利上げが、負債過多企業の負担に。

(10) 農林水産
  有望。今年のテーマ産業。
  エネルギーセクタとの関連も注目。
  
(11)食品
  M&Aのターゲットセクタ。
  外資の保有比率の高い企業がポイントだが、総じて割高なので投資はし難い。
  ブルドッグ、キッコーマン等の安定的に利益を出せる企業に注目。

(12)製薬
  引き続き、業界再編が続く。
  田辺に続く銘柄は何処か?

(13)銀行
  利上げありと予想し、銀行が恩恵を得る。
  三菱UFJの投資単位引き下げに注目。他も追随するか?
  主力の三行は良いが、地銀には苦しいところが多い?
  りそな銀行の特定株式の処理にも注目。
  
(14)その他金融
  グレー金利問題でボロボロのセクタだが、期末決算が出て以降に投資妙味が出そう。
  決算前の勝負は微妙。上手く売り逃げれば稼げるかも。当面は下方修正が怖い。
  信販、サラ金共に、業界再編の可能性大。大手三行の動きがポイント。

(15)証券
  株価が上昇基調を取るとみて好調。割安な銘柄に妙味。
  特徴無きネット証券は過当競争で苦しい。ここにも合併があるかも。

(16)保険
  資産インフレの恩恵を得る。本業は横ばい。
  保険金未払い問題の闇深し。

(17)エネルギー
  原油関連は横ばい。
  自然エネルギーに妙味。風力・太陽光発電。
  バイオ関連はまだ先か。

(18)不動産
  利上げタイミングとの駆け引きになるが、資産インフレ傾向続き、基本的に好調。
  都市部不動産が引き続き堅調。地方はいまいちかも。大手3社に注目。
  REITは堅調を維持するも、新興不動産の影の部分が見えてくるか?
  利上げによる長期金利の上昇が、REIT利回りの優位性を失わせる。

(19)建設
  建設需要はあれども、談合問題が常にあり、怖くて投資できない。
  談合等で売り崩された銘柄には投機チャンスあり。
  利上げが負債の多い企業の負担に。
  
(20)小売
  内需牽引の予想の元に堅調なセクタになる。
  格差拡大の傾向続く。高級品が売れる。
  資産インフレから含み資産の多い銘柄に注目。
  ドラッグストア・電気量販店・デパートなど、業界再編の動き。

(21)鉄鋼
  引き続きM&Aの戦場に。海外メーカーとの争い続く。
  本業は横ばい?鉄鉱石の価格上昇。価格へ転嫁出来るかが問題。

(22)製紙
  円高が進めば恩恵を得るが、原材料の高騰も続いている。
  業界再編の動きが再燃。王子製紙のリベンジなるか?

(23)ゴム
  原油が高止まれば、再び利益率が低下する。
  しばらく上がりつづけたので調整モード入りか?

(24)化学
  原油の高止まりはマイナス要素。
  但し、株価的に調整が進んだ銘柄には投資妙味もありそう。
     

2007年02月26日

日本株の作戦を練る -07/02/25見直し-

朝令暮改も甚だしい訳ですが、為替相場の見通しを誤った様なので、先にアップした日本株に対するスタンスを一部修正したいと思います。

大きな転換点は、「日銀の継続利上げはあるが、1%程度までの利上げでは、それが要因となる円高基調にはならない」と言う点です。円高基調に変化するとすれば、米国が利下げを実施するかその雰囲気が強くなるケースと考えられます。

噂のレベルで円高基調に変化する分には良いですが、もし実際に米国の利下げが実施される様な事態になれば、その時点で米国市場に何らかの負の転換が生じていると考えるのが自然ですので、その時は改めて、作戦を練りなおす必要がるでしょう。実際、米国が利下げにおよぶ事態となれば、投資戦略を大幅転換する必要が生じると考えています。

また市況関連では、ベースメタルは下降ではなく既に下げ止まったと判断を転換します。

■マクロ環境

・為替:ドル円は円安が130円程度まで進行する可能性がある。
    円安は110円程度まで見込む。それ以上進むなら、緊急事態。
    基本的には円安を維持も、ドルの利下げがあれば要注意。
    個人の円売りが115円付近から加速するので、円高は膠着する可能性も高い。

・金利:年内に2~3回の利上げの可能性を考慮する。最大1.0%も視野に。

・市況:原油価格は$50を底にして反発したまま、$60付近で高止まって推移。
    年後半はもう少し騰がるかも。
    穀物価格は上昇基調を維持。
    ベースメタルは昨年の高騰からの反動安はここらで一服。
    レアメタルは高止まり。再度の上昇も。

・物価:不動産等の資産インフレの傾向が続くが、日常品の物価は然して上がらない。

・米国:基本は安定成長。但し、クレジットリスクが顕在化して利下げが行われる様
    ならば要注意。インフレ傾向で利上げがチラ付かされる程度なら理想的。

・欧州:安定成長。もう少し利上げが続く。ユーロ高続く。

・新興:中国は微妙に調整するも上昇基調。但し、信用リスクに要注意。
    ロシアは原油が高止まるが伸びシロは大きくない。
    ブラジルは食料関連で分だけ、ロシアよりも伸びシロあり。
    インドは欧米の安定成長の恩恵を得る。米国の景気動向に注意。


■日本株市場

・東証:小さな調整は入れつつも、上昇傾向を続ける。目先の警戒ポイントは4月中旬
    と、GW明け。採り合えず4月初は上昇しても警戒を緩めないこと。

・新興:昨年打った底は固く、緩やかな上昇基調を取る。但し、銘柄に選別色が出そう。
    高すぎるPERは許容されない。不当に売り崩された銘柄にチャンス。

・基本的に内需産業が全体を牽引する展開に。円安のこれ以上の進行はないと予想して
 輸出産業はメインセクタから外す。


■イベント関連

・参議院選挙 → 投票用機器・PR関連のコンサルタント企業にスポットライト。
・三角合併の解禁 → むしろ、国内企業によるM&Aも加速。キャッシュリッチに注目。
・利上げの継続 → 金利益の得られるキャッシュリッチ企業、銀行に優位。
・郵便局の投信販売の拡大 → ブルーチップが今年も強い?
・2008年問題が視野 → 人材派遣企業。投信販売の続伸。高級品・嗜好品が売れる?


■セクタの見通し

(1) 電機
  円高基調が基本的にマイナスになる。
  記憶装置のフラッシュメモリ化が進む。逆にHDDの先行きは暗い。
  DRAMの需要は横ばい。
  ビスタがコケて、PC売れない。DRAM・CPUの需要も増加せず。
  プロセッサのFPGA化が進み、マイクロプロセッサは苦しい。
  ランプの需要が減って、高輝度LED化が進む。

(2) ソフトウェア
  ビスタがコケるので、PCのアプリケーションは伸びない。
  MSの支配が緩み、MSオフィスの時代が終焉を迎える。ドキュメントの標準化へ。
  日本では遅れているXMLに、一層の注目を集める。
  組み込み型アプリの開発需要が伸びる。小型機器用のOSの進化が続く。
  ゲーム関連は新型ハードの投入が一巡したことで好調に推移。
  DSはもとより、Wiiのソフト開発負担はPS2・3よりも軽く、ソフトハウスには優位に。
  
(3) 機械
  中国の需要が一服して伸び止る。輸出も為替差益は期待できない。
  建機よりも農業機械が良さそう。あと、水関連も良し。

(4) 精密
  デジカメは一服。輸出も為替差益は期待できない。
  HDDは減速。プリンタも然して伸びない。

(5) 自動車
  自動車販売自体は昨年並みの伸びシロ無し。輸出も為替差益は期待できない。
  環境保護技術に妙味。ハイブリッド技術とディーゼル技術。特にディーゼル。

(6) 重工業
  足の長い産業なので、昨年来の好調を維持。
  航空機・造船・プラント等、堅調。

(7) 海運
  燃料費アップ。中国が一服すると需要も減退。
  LNG船は引き続き堅調?バラ積み船は?

(8) 空運
  燃料費アップ。
  JALの再建策に注目。血税投入されれば一発逆転も?

(9) 陸運
  本業は横ばいも、資産インフレの恩恵を得る。
  不動産との兼業に注目。
  電子マネー分野も伸びる。スイカとパスモの共有化に期待。
  負債過多企業の負担には利上げが逆風に。

(10) 農林水産
  有望。今年のテーマ産業。
  エネルギーセクタとの関連も注目。
  
(11)食品
  M&Aのターゲットセクタ。
  外資の保有比率の高い企業がポイントだが、総じて割高なので投資はし難い。
  ブルドッグ、キッコーマン等の安定的に利益を出せる企業に注目。

(12)製薬
  引き続き、業界再編が続く。
  田辺に続く銘柄は何処か?

(13)銀行
  継続的な利上げで、銀行が恩恵を得る。
  三菱UFJの投資単位引き下げに注目。他も追随するか?
  主力の三行は良いが、地銀には苦しいところが多い?
  りそな銀行の特定株式の処理に注目。
  
(14)その他金融
  グレー金利問題でボロボロのセクタだが、期末決算が出て以降に投資妙味が出そう。
  決算前の勝負は微妙。上手く売り逃げれば稼げるかも。当面は下方修正が怖い。
  信販、サラ金共に、業界再編の可能性大。大手三行の動きがポイント。
  継続利上げで資金調達コストが上昇。これも逆風。

(15)証券
  株価が上昇基調を取るとみて好調。割安な銘柄に妙味。
  特徴無きネット証券は過当競争で苦しい。ここにも合併があるかも。
  継続利上げで、信用取引の扱い益が上昇。
  大手証券はM&A対策でのビジネスチャンスが拡大。

(16)保険
  資産インフレの恩恵を得る。本業は横ばい。
  保険金未払い問題の解決が課題。

(17)エネルギー
  原油関連は横ばい。
  自然エネルギーに妙味。風力・太陽光発電。
  バイオ関連については、収益面で数年先。

(18)不動産
  利上げタイミングとの駆け引きになるが、資産インフレ傾向続き、基本的に好調。
  都市部不動産が引き続き堅調。地方はいまいちかも。大手3社に注目。
  REITは堅調を維持するも、新興不動産の影の部分が見えてくるか?
  利上げによる長期金利の上昇が、REIT利回りの優位性を失わせる。

(19)建設
  建設需要はあれども、談合問題が常にあり、怖くて投資できない。
  談合等で売り崩された銘柄には投機チャンスあり。
  利上げが負債の多い企業の負担に。
  
(20)小売
  内需牽引の予想の元に堅調なセクタになる。
  格差拡大の傾向続く。高級品が売れる。
  資産インフレから含み資産の多い銘柄に注目。
  ドラッグストア・電気量販店・デパートなど、業界再編の動き。

(21)鉄鋼
  引き続きM&Aの戦場に。海外メーカーとの争い続く。
  本業は横ばい?鉄鉱石の価格上昇。価格へ転嫁出来るかが問題。

(22)製紙
  円高に転べば恩恵を得るが、その可能は低そう。原材料の高騰も続いている。
  業界再編の動きが再燃。王子製紙のリベンジなるか?

(23)ゴム
  原油が高止まれば、再び利益率が低下する。
  しばらく上がりつづけたので調整モード入りか?

(24)化学
  原油の高止まりはマイナス要素。
  但し、株価的に調整が進んだ銘柄には投資妙味もありそう。

2007年03月20日

FOMCに向けて投資戦略を整理する

サブプライムローンの破綻問題から米国市場の混乱が続く中、FOMCの開催が近づいてきました。ここ暫くは日銀の金融政策にばかり注目が集まっていましたが、これからはFOMCの動向から目が離せなくなっています。

先日の消費者物価指数が高めに出たことからも、これまでの委員達の発言を踏襲するならば、インフレ退治に全力を注ぐことが考えられます。..となると利上げを警戒するのがノーマルな投資姿勢な訳ですが、今回はそれは無いだろうと思ってます。

と言うのも、サブプライムローンの破綻問題がどの程度深刻と考えているのか傍目には判らないこと。これまで、委員たちは強気の発言を繰り返して居るわけですが、逆に考えれば不安発言などしたくても出来ない訳であり、彼らの強気発言を何処まで信じてよいか、甚だ疑問です。

寧ろ、「これ以上の利上げをする気ならとっくにしている」と考えるのも一つの考え方です。今利上げするのはあまりにもタイミングが悪い。下手すれば金融システムの破綻を加速することになりかねません。

..なので、考えるべきは「利下げがあるのか無いのか」に絞られます。確率的には利下げありに20%・金利据え置きに80%の予想で行きたいと思います。(利上げの確立は0%)

次に、それぞれのケースで同様な対処をするかですが、現在マーケットが利下げを織り込んでいることは考えられません。従って、仮に金利据え置きとなっても、株式市場に対するマイナスインパクトはありません。逆に万一利下げがあれば、株式市場に対してはポジティブサプライズです。

即ち、現在の状況はどっちに転んでも株式市場にネガティブはことは発生しないことになり、強気で臨む方が美味しい様に思われます。(特に短期的には。)

只、今後米国が利下げ基調になる場合、その時の投資環境をイメージしておく必要はあります。

先ず株式ですが、利下げすれば米国株も短期的にリバウンドすると思いますが、そもそも問題を抱えているからこその利下げである以上、上昇に転じることは期待できません。利下げを続ける限り米国株は下落基調と考えるほうが普通です。その意味で、米国株に対するポジションは、長期的にはベアとします。

一方、米国株がソフトランディングする状況になれば、利下げで生じる流動性は新興国を中心に欧州&日本を含むアジアに向かうと考えられます。未だに割高感の有る中国株をどこまで買えるかは微妙ですが、欧州・東南アジア辺りの株式市場は狙い目の気がします。(とはいえ、現在0の中国株のポジションも、そろそろ少し取りたいと思います。)

次に債券については、常識的に見てポジティブと考えたいと思います。利上げを無いと断定する以上、債券のポジションは増したい所です。(でも、資金が..。)

問題は為替で、これが良く判りません。短期的にドル安に振れることは堅いと思いますが、これが進行するか否かは判りません。思い返して、デフレ化の日本では、利下げを繰り返しても円高に推移しましたし..。

そして、為替次第でコモディティの価格も影響を受けると考えます。短期的にはドル安&インフレでコモディティ市場の上昇と言ったストーリーを考えますが、米国経済自体が失速すれば賃金が下がり、インフレも抑制されるかもしれません。

私の現状のポートフォリオでは、東南アジア株は厚いですが、他のエマージング諸国の割合は低くなっており、その分、ゴールド関連の割合が高くなっています。米国株はベアポジション。欧州株は比較的厚めです。キャッシュもまだ残っている状況。

以上を踏まえて、FOMCへ向けての短期的姿勢としては、米国株のベアポジションは一旦外します。そして手持ちのキャッシュ全てを、中国・インドに振り当て、定期預金で動かせない分を除いて、ドルのキャッシュポジションは0にします。南米はもう少し様子見。

ゴールドを中心としたコモディティは当面ホールドします。只、原油に関しては悩ましい所。もしこのタイミングで原油が大きく上昇しようものなら、米国経済的には凶悪な打撃になるはずです。スタフグレーションの可能性も無視できません。米国政府は意地でも原油価格を下へ押さえようとする気がします。ならば、原油のポジションは半分に減らす手も考えます。

2007年03月22日

米ドル金利据え置き

先ほど、米ドルの金利据え置きが発表されました。

「もしかして利下げがあるかも」と言う、私の予想&期待こそ外れましたが、「どっちに転んでもロングポジションで負けない勝負」と言う読みは当たったようです。

前回のFEDの発表の際は、金利を据え置いた上で、「インフレを注視しながら、利上げの可能性も排除しない」と言った意味合いの文言が入っていましたが、今回は利上げの可能性に言及する部分が無くなっている模様です。NYマーケットはこのコメントを受けて、株式も債券も反転急上昇を開始しています。

また、ドルが瞬間的に売られた一方で、ゴールドも急反発を開始しました。

私のトレードとしては、一昨日から中国(FXI, CAF)とインド(IIF)のポジションを復帰させていましたが、今日の発表を聞いて、更に中・印を買い増ししました。

この分だと、明日の東京は再びGUスタートとなるでしょう。毎度GUされてしまうので、なかなか参加し難い地合になっています。そろそろ、目をつぶってでも、一旦は買わないといけない時が来てるのかもしれません。

2007年03月26日

今週のスタンス

米国の利下げ期待観測から始まった世界同時株高でしたが、週末で取り合えず一服。世界を巡るウェーブは結局1周で止まってしまいました。

東京市場についても、確かに金曜日は週末要因もあって軟調でしたが、それでも後半は微妙に持ち直すなど、あながち弱気一色でも無い感じ。これは、晩の米国の流れを見極めたいと言う表れだと思うのですが、そのNYも最終的には値を保ったことで、再びゆっくりとかもしれませんが、株価は↑を目指すように思います。

そこで、相場観としては、具体的な株価ターゲットは日経18000円に置いておきます。只、このブルを続けるのも4月の中までとし、そこで一旦ポジションを整理する方針で臨みます。

明日は3月権利取り最終日なので、配当を狙った買いが入る可能性がありますから、朝の寄り付きの動きは微妙なものがあるかも。直近、配当目当てで騰がって来ている銘柄ほど配当落ちも大きいので立ち回り方には注意が必要そう。

海外市場については、米国株をニュートラルかベアと見たいと思います。その一方で、中国・インド辺りがどの程度まで値を戻してくるかがポイントと思われます。これらが、先の急落分を全戻しする動きになるのであれば、日本株も日経18000円を目指すものと思います。逆に、中・印・欧州などの株価が失速するようであれば、日本株も4月中旬を待たずに一部銘柄の処分が必要になると思います。

2007年04月01日

先週のおさらいと今週のスタンス

どうにかこうにか発熱より復帰しました。未だに原因不明な訳ですが、どうも傷口からバイキンが入り込んでその為に炎症を起こし発熱したと言うのが最も真相っぽいです。

..と言う訳で、先週はスッカリ死んでいたので、相場が保ってくれることだけを願っていたわけですが、やはり願い通りにはマーケットは進んでくれません。火曜日の配当落ちは想定されるものですが、予想以上にこの下げ分を埋めることが出来なかったことが、後々まで足を引っ張った感じ。予想としては、1~2日で配当落ち分は埋めると見ていたのですが、ここに米国株安が襲った為、戻るものも戻らなくなりました。

ポイントは木曜日で、寄り付が安い展開からアジア市場の高さに助けられ、値を持ち直したのですが、ここがイマイチ弱いところで、戻りはしたものの、前日比で僅かなプラスに留まりました。更に、晩のNYの高騰を受けた金曜日も月末のドレッシングも空しく、僅かな上げ幅どまり。欧州が、連鎖株安前の水準まで戻したのに比べて、日本株の戻りの遅さが際立つ展開です。只、それでも救いは半値戻しを達成していること。メインストーリーを18000円奪回に置く根拠となっています。

先週の保有株のトレードとしては、木曜日に値が戻ったところで、TOPIXと銀行業のETFを処分。あと、野村HDも処分。日本株投資用アセットのキャッシュ比率を30%台に復帰させています。

来週のスタンスは取り合えず強気継続。17558円を越えてくれれば18000円を目指す展開。17500円近辺で頭を抑えられるようなら、暫く調整入り。16500を再び見に行く展開を予想します。取り合えず、目先は17500円まで↑とします。

保有株のトレードとしては、17558円をブレイクするまでは買い増しは無し。逆に、配当狙いの保有株で、配当落ち分を戻す銘柄があれば、これも現金化して行きます。

只、保有する配当狙い銘柄群は、思いっきり値崩れしており簡単に処分できる状況でもありません。スルガなどは、明らかに下げすぎなんですが、地合的に追加購入できない所が辛い所です。エース交易も結構下げてますが、これはPBR1倍割れ水準なので、1倍に戻るまではどっしり構えていてOKでしょう。幸い、金も原油も上昇中ですし。

現状で、最も厳しいのはエイベックスです。コンサート代と思って損切りしても良いのですが、価格的には売ったらそこが底値に成る気がします。相場が明らかに↓向きになるまではホールドする方針で。

2007年05月20日

出遅れ日本株

2末の急落局面後、日本株だけ戻りが鈍いと言う話は良く耳にする訳ですが、感覚的に把握するために、改めて、通常監視中の銘柄と日本株の騰落率について調べてみました。調べたのは2007年初から先週末までの期間の騰落率を年利ベースに計算しなおしたもの。(注:騰落率は米ドルベース。日本株の指標にはEWJを使用しています。)

chart.GIF

こうしてみると、まぁ呆れるほどに出遅れていると言うか、もはや違う次元です。日本株(EWJ)の換算利回りは10%に達していません。私が外国人投資家だったら、これを見たら、よっぽど安全な債券に投資します。グローバルボンド(GIM)は先週末に大きく下落しましたが、それでも日本株と大差の無い状況です。

反対に凄いのがマレーシア。株価の上昇と言うと中国株が浮かびますが、年初からで計算すれば、マレーシアに軍配が上がります。他にもオーストラリアの利回りが約75%と言うのも目を引きます。オーストリアドルの対米ドルでの20%近い上昇分が加わっている訳ですが、それでも凄い上昇。正に新興国株なみです。

もはや何に投資しても、日本株以外なら成功しそうな状況です。日本株にポートフォリオの一角を割くのが阿呆らしくなってきました..。

2007年07月30日

選挙が終わって..

自民党が負けました。それ自体は予想通りだと思うのですが、問題は「歴史的大敗」と言う修飾詞が付いてしまったこと。ここまでの大敗をマーケットが織り込んできたのか否か、明日はそこが焦点になるんでしょう。安倍さんの去就がハッキリしないのも、マーケット的にはマイナスになりそう。

「思いっきり負けて悪材料出尽くし」と言うパターンを想定していたのですが、1日2日で収まらない展開になりそうな気がしてきました。アメリカ市場の不安定さを加わって、1週間は不安定な相場付きを覚悟する必要がありそうです。

あと、こうなって気になるのは日銀の動向。思惑通り8月の利上げが本当に出来るのか?自民党が負けたことで、政治的圧力が弱まるのか、逆に強まるのか、そこが判断できません。株式市況は軟調に変化した上に、為替も円高基調に変化し始めました。(尤も、自民党が負けたことで再び円安に振れる可能性はありますが..。)未だに物価指数が上がって来ない状況で、本当に8月の利上げが出来るとみるのか、微妙な雰囲気になりそうです。

現実に、先週末には長期金利は急速に低下し1.8%を下回ってきました。更に金利が下がる様だと、見送られ続けてきた公益セクタや不動産セクタ、J-REITなどに復活の兆しが出てくるかもしれません。

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