京都牝馬S:サザナミは6枠7番

京都牝馬S(京都芝1400)の枠番が確定し、愛馬サザナミは6枠7番からの発走となりました。事前展望記事で検討した様に、補正タイムの観点から見ると、「サザナミは上位人気が予想されるミスパンテール、ワンスインナムーン等とも互角に戦える」と言う予想が成り立ちます。そこで今回は、その他の要素に付いてもサザナミの可能性について検討をしてみたいと思います。

■コース適性

まず1400Mと言う距離については、堀師の過去のコメントからもベストな距離と言われています。血統的には中距離まで走れてもおかしくは無いのですが、短距離戦を主体に勝ち上がってきたこともあり、短距離適性の体に完成されていると考えられます。只、問題は微妙に出遅れ癖が付いてしまったことで、流石に出遅れてしまうとオープン1200Mでは致命的になります。テンのスピードも1200Mでは若干不足気味なことからも、現状で1400Mはベストな距離と考えられます。なお、前走で1600Mを試していますが、ここでも折り合いは付いていましたので、気性面での不安はありません。

次に右回りについては、中山巧者と言われていた様に、左回りよりも得意と考えられます。少なくとも苦手と言うことはありません。

直線の坂については、中山をこなせることから苦にはしていませんが、血統的にはフラットな直線の方が合うと考えて良いと思います。ディープインパクトの庭とも言われる京都の外回りには適性があると考えられます。

馬場傾向については、重馬場での競馬も続いて、かなり内側から荒れてきています。そろそろ外差しが有利にシフトする頃であり、中段から差しを狙うサザナミには向いた馬場になると予想します。但し、サザナミ自身も基本的に重たい馬場よりも軽い馬場に適性がありますので、過度な重馬場は避けたいところです。幸いにも雨の予想は出ていませんので、良馬場で競馬が出来そうです。

6枠7番については、優劣の少ないフラットなコースなので、可もなく不可も無しかと思います。出遅れ傾向が見られるだけに、内枠で囲まれて外に出したくても出せない展開が怖かったので、6枠と言っても殆ど中央のこの枠は悪くは無いと思います。但し、出遅れ癖を考えると偶数番が欲しいところでした。

最後に不安材料を上げるすると、京都競馬場が初参戦になると言うことです。そもそも関西への輸送自体が初めての経験ですので、輸送による消耗が最大の不安材料です。朱鷺Sの時の新潟への輸送でもテンションが上がっている様子がパドックでも見て取れました。今回はなんとか無難に輸送をこなして欲しいところです。

■臨戦過程

「ラストランの舞台に京都牝馬Sを選ぶ」と言う厩舎の方針は、ラピスラズリSの時点から聞いていましたので、臨戦過程に付いては万端と考えられます。「状態次第では間にターコイズSを挟む」と言う話もあって、最終的にはターコイズSにも使いましたが、飽く迄も、当初から本線はこの京都牝馬Sでした。
これまでの堀師のレース選択からすると、ターコイズSに使ったのはちょっと意外だったのですが、京都牝馬Sから逆算した可能性はあると思っています。特に、敢えて1600のGⅢに使ったことは、次走を距離短縮にする目的と、GⅢへのクラス慣れの目的があったのかもしれません。
ターコイズSの後は一か月の放牧を挟んでいますし、元々鉄砲の効くタイプなので、堀厩舎渾身の仕上げも含めて、コンディション面での不安は全くしていません。

■展開予想

高松宮杯に向けての賞金加算を目論む馬が含まれることもあり、ある程度流れる展開が予想されます。アリンナ、エンジェルフェイス、ワンスインナムーン、ソルヴェイグによるハナを奪い合がある筈なので、少なくとも単騎で楽逃げする様な展開は考えられません。差し馬に出番が回ってくる可能性は高いと見ています。
最後方からの追い込みは流石に難しいと思いますが、中段をキープして4角で外に出す展開であれば十分に届くと考えています。更に、今回は12頭の小頭数の上に、4角で振られやすいコース形態なので、馬群はバラけ易く、進路の確保は容易と考えられます。

■騎手

鞍上が毎回変わるサザナミですが、最後の最後も転乗りで浜中騎手に決まりました。堀厩舎と浜中騎手の組み合わせはイメージが湧かないのですが、京都を熟知した関西騎手に託すことは悪くない判断だと思います。

一方で気になるのは浜中騎手の成績で、昨年は怪我の影響もあってか、いま一つ伸び悩む結果になっています。但し、直近のレースを調べてみると、京都芝1400Mの戦績は2戦2勝を上げており、浜中騎手自身は良いイメージを持っている可能性が高いです。更に、その2勝の内容も、7番人気と13番人気馬を持ってきたもので評価は高く、今回人気薄が予想されるサザナミとの相性は何気に良いかもしれません。

■直接対戦

今回の出走馬でサザナミと直接対戦の実績があるのは、ワンスインナムーンとミスパンテールの2頭になります。過去は何れも後塵を拝しており、この2頭は今回も上位人気が予想されます。但し、内容的には十分に戦えるものであって、然したる力の差は無いと見ています。

まずワンスインナムーンとは朱鷺S(新潟芝1400)で対戦しました。お互いにスプリンターズSへ向けての賞金加算を目論む負けられないレースでした。結果はワンスインムーンの逃げが決まり、内容的には完敗でした。但し、このレースのポイントはワンスインナムーンが楽に逃げることが出来た点にあります。ワンスインナムーンに競り掛ける馬がおらず、マイペースの逃げを許してしまっており、ワンスインナムーンとしては理想の展開だった筈です。その点、今回のレースは先行争いが激しくなる上に他馬からはマークされる存在ですので、マイペースの逃げは期待出来ません。
更に、朱鷺Sでは同斤量で0.2秒差でしたが、今回はサザナミに1Kgのアドバンテージがありますので、これで0.2秒の差は埋まる計算です。あとはワンスインナムーンに香港で大敗した精神的ダメージが残っているか否かがポイントでしょう。

次にミスパンテールですが、この馬とは前走のターコイズSで対戦しました。優勝したミスパンテールに対して、サザナミは11着と、順位上は大敗した印象ですが、時計上は0.4秒しか差がありません。内容はハンデ戦らしい団子レースで、鞍上の神騎乗により馬群を捌いたミスパンテールに対して、(鞍上だったシミュノー騎手は認めていませんが)サザナミは4角の出口で進路を迷っており、この捌きの差が出たのは間違いありません。さらにこの時のミスパンテールの斤量は53Kgに対して、今回は55Kgにアップします。この2Kgの差は0.4秒の差を埋めるには十分です。2連勝中の上がり馬と言う勢いはありますが、勝った時の斤量は51Kgと53Kgであり、3歳牝馬のアドバンテージを活かした結果とも言うことも出来ます。今回は一気に55Kgですので、簡単に人気通りには行かないと思います。

■まとめ

最終的な出走頭数は12頭に落ち着いており、メンバーレベルは見た目ほど高くないと思います。ミスパンテールやワンスインナムーンが本命と言うのであれば、サザナミも十分に戦えるものと考えられます。むしろ本命サイドの馬達よりもエスティタートやデアレガーロの様な伏兵的な上がり馬の方が、サザナミにとっては遥かに怖い存在に思えます。

明日は口取りにも当選しましたので、私としても初めての京都競馬場に遠征して来る予定です。馬券的には何時もの「ガンバレ馬券」を買うのですが、今回のレースは荒れると読んでいますので、併せてサザナミからの総流し的な馬券も買ってみたいと思っています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする