航空自衛隊熊谷基地・さくら祭

先週の日曜日は中山競馬場で愛馬アメリカンツイストの出走がありましたが、その現地応援を諦めて、航空自衛隊熊谷基地で開催された「さくら祭」へ、写真撮影に行って来ました。今回はその様子をレポートします。

まず、会場である航空自衛隊熊谷基地ですが、高崎線の籠原駅から徒歩30分の場所に位置しています。タクシーを使っても良いですが、頑張れば十分歩ける距離でしょう。会場時間は9:00~15:00で、その間は各種イベントが順次開催されますので、朝から行っても飽きないと思います。自分はメインイベントに合わせて、13:00過ぎに現地入りしたのですが、結果的に全てを観るには時間不足でした..。

まず入り口の様子ですが、歓迎のアーチを潜ったあとで手荷物検査が行われます。自分は昼過ぎに到着したこともあってか、特に混み合うこともなくスムーズに入場することが出来ました。ちなみに、酒類の持ち込みは禁止されていますので注意が必要です。
「さくら祭」と呼称されるイベントだけあって、基地内には多数の桜が植えられており、普通にお花見を堪能することが出来ますし、実際に子供からお年寄りまで多くの家族連れが来場されていました。

さて、お花見と言えども場所が場所ですので、多数の珍しい展示物を観ることが出来ます。まず、入口から順に並んで展示されているのが多数の退役機体です。近づいてコックピットを覗くことも出来る様に配慮されており、子供に人気の写真スポットになっています。「人を避けて写真を撮りたい場合は朝一がオススメ」との事前情報を得ていたのですが、自分の様に重役出勤した場合でも閉会間際の人波が一気に去るときが写真撮影のチャンスになります。

まず入口最初に展示されていたのがF-86D(セイバー)。1950年代に使用された全天候型戦闘機です。

続いてT-33A(シューティングスター)。日本での愛称は型式に由来する「サンサン」で、複座式のジェット練習機です。

次がT-6G(テキサン)。レシプロ式の練習機です。

そしてもう一度、今度は型式違いのF-86F(セイバー)。航空自衛隊の主力戦闘機で日本での愛称は「ハチロク」。ブルーインパルスの初代号機もこの機種だったそうです。

続いて、細長い機体が印象的なF-104J(スターファイター)。ロッキード社が開発した超音速ジェット戦闘機で、日本では三菱重工によってライセンス生産されました。別称が「三菱鉛筆」。

退役機体の最後の展示が、第2次大戦後に日本が初めて独自開発した超音速支援戦闘機のF-1。三菱重工による開発で通称「三菱F-1」。この辺りまで来ると現代の戦闘機の姿形となってきますが、美しい桜と対照的にメカの展示が非常に映えます。

さて次に、この日のメインイベントの1つとも言える、C-1輸送機の航過飛行が行われました。会場の上空をC-1輸送機が低高度で飛行すると言う催し物で、自分も普段は東京競馬場で使っている400mm望遠レンズを手に撮影に挑んだのですが、これが見事に玉砕。フレームに収めるまでに苦労した上にAFの反応が遅くて、結局シャッターが落ちませんでした。飛行機の撮影は定められたコースを走ってくる競馬場の撮影よりもはるかに難しいことを知りました..。

貴重なシャッターチャンスを逃したショックで呆然としていると、もう一度引き返して来る旨のアナウンスが流れました。そして、2回目のトライでなんとかフォーカスを合わせることに成功。

只、ここでも失敗したのは明るい空に飛行する物体を撮影すれば、当然の如く逆光になってしまい、撮れた写真はかなりの露出不足になってしまいました。..と言う訳で、上の写真はフォトレタッチの力を借りて、何とか見られるレベルに補正をしています。

そして、この日の最大の催し物が現役の陸・海・空ヘリコプターの展示です。緑地に平地展示されると同時に、閉会直前には所属部隊に帰投する際の飛行の模様を直に観覧することが出来ます。
まず、1機目が陸上自衛隊所属の攻撃ヘリコプターAH-1S(コブラ)。帰投時にはホバリングから1回転するサービスを見せてくれました。

2機目は海上自衛隊所属の対潜哨戒機SH-60K(シーホーク)。こちらも桜を背景にした機体が映えました。

最後は航空自衛隊所属に所属する大型輸送機のCH-47J。東日本大震災などの災害時には被災者の支援も行っています。帰投の際に、「ビックリするほどの強風が吹くので注意して下さい」のアナウンスが流れたのですが、実際は想像の斜め上を行くほどの強風が吹いてビビりました。

他にも各種軍用車やパトリオットミサイルと思われる高射砲などの展示も行われていたのですが、時間切れで見て回ることが出来ませんでした..。

そして、何よりも意外だったのは「メチャ混み」と称する様な混雑状況ではなかったことでした。都心から少し離れているためなのか、下手な花見スポットに行くよりも、遥かに快適な花見をすることが可能です。お花見メインならばレジャーシートを持ってゆくのが良いと思います。場所取りに困ることはありません。

但し、酒類の持ち込みは禁止されていますので、酒飲んで騒ぎたい方は諦めて下さい。反対に酔っ払いがいませんので、お子さんが遊びに行くには本当におススメのイベントです。何よりも対応される自衛官の方々は非常に礼儀正しく、子供たちには優しくて、全体に気持ちの良い運営がされていたのが印象的でした。もし、次に行く機会がありましたら、今度は時間に余裕をもって来場をしたいと思います。

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