1/22、中京4R・3歳1勝クラス(ダート1800)に愛馬グランデスフィーダが出走しました。約2ヶ月の休養を挟んでの昇級戦でしたが、勝負所で致命的な不利を受けてしまい、結果は7着に終わっています。
まず、本レースの馬体重は前走から-2Kg減った526Kg。休み明けを考えればプラス体重でも良かったのですが、パドックを周回する姿は落ち着いて集中力もある様に見えました。
次にレースの展開ですが、何とも想定とは異なる評価の難しい状況になりました。まずは無難なスタートを決めたグランデスフィーダですが、そこからの二の脚が非常に速く、逃げると思われた2番タマモロックが行かなかったこともあって、楽にハナを切るポジションを確保しました。この二の脚の速さは間違いなく本馬の武器となるものですが、結果的に先頭を取れてしまったことが、この後の作戦を難しくしてしまったかもしれません。
1角入口では遅れてポジションを取りに来たエクロジャイアントとブラーヴィの2頭に並びかけられましたが、コーナーを生かしてハナを譲りません。この間、鞍上は手綱を抑えており、決して「頑張ってポジションを確保した」ワケではなく、ここで脚を消費した気配はありませんでした。
バックストレートに入ると、再びエクロジャイアントとブラーヴィが絡んで来たため、鞍上の鮫島克Jは2頭を行かせて、自身は3番手のポジションに落としました。これは想像ですが、「遣り合う2頭を先に行かせた上で、直線で差し切った」、前走の展開を鞍上は再現しようと考えたのではないかと思います。
只、前走と致命的に違ったのはレースペースで、前走の1000M通過が62.2秒に対し、今回は63.9の超スローペースでした。鞍上がこのペースを読めていれば、安易にハナを譲る判断は無かったかもしれません。
レースは3番手のまま3角に侵入しましたが、流石にこれだけのスローペースに後続馬が黙っている筈もなく、3角~4角に掛けて一気に押し上げて来て、横一線の形を形成します。所謂、スローペースからのヨーイドンの競馬になった状況ですが、事件はここで発生しました。
4角出口で最内で逃げていたエクロジャイアントが外に斜行し、ドミノ式に4頭の馬に被害を与えます。そして、被害馬4頭の中央に位置していたグランデスフィーダが左右から挟まれる形で行き場を失い、外馬にも弾かれてバランスを崩します。
要するにヨーイドンのピストルが鳴った瞬間にブレーキを踏まされた格好であり、ここでの不利は致命的以外の何物でもありません。スピードに乗って来た他馬との差は如何ともし難く、最後は追うのも諦めて7着に沈んでしまいました。
今回の結果が不利の影響であったことは疑いなく、この7着はノーカンで良いと思いますが、「この不利が無かったとして、勝ち負けが出来たか?」と問われると、正直に疑問は残ります。これまでのレースを見た印象では、本馬は「末脚のキレるタイプ」と言うよりは「スピードの持続力で勝負するタイプ」だと思います。だとすれば、今回の様な末脚勝負の展開にしてしまったこと自体が、失策だった可能性を感じます。
確かに、若駒の内に逃げる競馬をすることで、抑えの効かない馬にしてしまうことは絶対に避けるべきで、敢えて控えさせた鞍上の判断は理解が出来ます。只、このレースを勝つことだけを考えた場合、スローペースの状況下で先頭を譲ったことは上策ではありません。短期的な結果を採るか、長期的な育成を採るかの難しい選択になったと思います。
レース後の池江師のコメントによれば、「何度も言いますが、今日は不利が全てです。」とのことで、結果は度外視と言う判断です。今後の予定については、特に示されていない状況ですが、馬体に問題のないことを前提に、中1週の同条件に使って欲しいと思います。早い段階でオープン入りを果たしてしまい、3/25の伏龍Sに向けてじっくりと進めて欲しいと思います。