9/20テレ玉杯:ドライスタウトは貫録の差し切り勝ち

9/20、浦和11R・テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3・ダート1400)に愛馬ドライスタウトが出走しました。調整過程では牧浦師から順調を欠く様なコメントが出されていましたが、結果は完勝。全日本2歳優駿(Jpn1)以来、1年10ヶ月振りの重賞勝利となりました。

当日はゲリラ豪雨により良馬場が一瞬で不良馬場に急変する荒れた状況でしたが、20週の休み明けとなるドライスタウトは落ち着いており、馬体重は-5kg減らした523kgでした。休養明けなのでプラス体重が欲しい所でしたが、500kg超の馬体に-5kgは誤差の範囲かもしれません。

レースは休みボケを感じさせない好スタートを決めましたが、内枠のラプラスとスマイルウィも譲らず、外側3番手のポジションを確保して1角に侵入する形になりました。距離的にはロスになりますが、何よりも不良馬場の泥を被らないポジションで競馬の出来たことは大きかったと思います。

レースは3番手をキープしたまま3角~4角を回り、コーナーリングでスマイルウィが抜け出しますが、終始これをマークしていたドライスタウトもすかさず反応。鞭が入る毎に伸びを増すと、最後は3/4馬身の差を付けて見事な差し切り勝ちを飾ってくれました。

着差を見ると好勝負にも見えますが、実態は鞭を3発入れる毎に差を詰めて、キッチリと差し切りを決めた状況であり、時計以上の能力差を示す競馬だったと思います。臨戦過程では夏負けの症状を示すなど、決してベストの仕上げで望めた訳ではありませんでしたが、斤量54kgと言う極端に恵まれた条件下であれば、同じ54kgのスマイルウィに後れをとる理由はなかったと言うことでしょう。レース後には左後の落鉄が発覚しており、この状態で勝てたことも明らかな能力差があったことを示しています。

レース後の牧浦師からは「レース前に突然ゲリラ豪雨のような感じで不良にまでなる馬場だったので、他馬に前々で出し抜かれるのだけは嫌だなという所があったので、戸崎騎手とも積極的に行こうという事で話をして、思った通りの競馬をしてくれました。」とのコメントが出されています。

注目の今後については、牧浦師から「体調次第ではあるんですけど、大丈夫なら南部杯または武蔵野ステークスに行けたらと思っています。」のコメントが出されており、現時点で南部杯(Jpn1)に登録して無事に選出をされています。

問題は10/9の南部杯までは間隔が短いことにあり、態勢が整うか否かがポイントになります。選出されたG1格レースですから、出来る限り出走をしたいところですが、11/11の武蔵野S(G3)との天秤となると、判断は悩ましいかもしれません。

南部杯で好成績を残すことが出来れば、それがベストであることは間違いありませんが、ここで敗れた上に秋競馬を棒に振る様なことになると、今後のローテーションに難しさが生じます。南部杯に選出されたドライスタウトですが、これは出走馬決定賞金に全日本2歳優駿の収得賞金が大きく寄与しています。しかし、この恩恵は12月には失効してしまいます。

来年のドライスタウトのローテーションを考えた時、理想は「フェブラリーS(G1)」で始動して、「かしわ記念(Jpn1)」に転戦することだと思います。ドライスタウトの体質を考えると、陣営としては余計なレースを挟まずに進めたいところでしょう。

ここで問題となるのが件の出走馬決定賞金で、仮に現状のまま賞金加算が出来ないとした場合、フェブラリーS時の出走馬決定賞金は8180万円になります。これは昨年出走時の7500万円よりは多いのですが、決して安泰な賞金額ではありません。フェブラリーSへの出走を確実なものにするためには、あと少しの賞金を積み増したいところです。もし、武蔵野Sに出走して首尾よく勝つことが出来たならば、決定賞金は11980万円になり、フェブラリーSへの出走は確定的となります。

さらに、「かしわ記念」は条件が厳しく、現状っから賞金を加算出来ないと決定賞金は7690万円になり、出走には厳しい金額です。これも、武蔵野Sで勝利出来れば決定賞金は11490万円に増えるので、出走は堅くなります。

一応、「南部杯」→「兵庫ゴールドトロフィー」と言うローテーションも考えられるのですが、兵庫ゴールドトロフィーはハンデ戦なので、ドライスタウトが出走すると厳しい斤量を背負う可能性があり、出来れば避けたい気がします。

一方で、南部杯に優勝出来れば、シニスターミニスターの後継種牡馬としてスタッドインする話も夢物語ではなくなりますから、これも相当魅力的な話です。ここは難しい選択になりますが、春競馬のローテーションに悩まないですむと言う点では、武蔵野Sを選択して賞金加算を狙う意義も大きいと言えます。結局の所、最後は馬体の状態で判断することが最善手なのかもしれません。

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