12/9、中山12R・2勝クラス(ダート2400)に愛馬ローズボウルが出走しました。前走の6着により、秋競馬でも戦える所を示していたローズボウルですが、2ヶ月を空けての本走では全ての噛み合った理想的な内容で見事な勝利を飾ってくれました。
何から何まで上手く行ったこのレースですが、特に際立ったのが手戻りした石川Jの好騎乗でした。無難なスタートを決めたローズボウルでしたが、向こう正面ではポジションは取りに行かず、13番手をマイペースで走らせました。ポイントは距離ロスを避けつつ、前方の馬との間隔を十分に空けたことで、これにより苦手なキックバックを最小限に抑えることが出来ました。
そのまま1回目の3角~4角を回り、団子状態の先頭集団を尻目に距離を空けたままスタンド前を12番手で進みます。1角~2角を最短距離で回ると前との距離が無理なく詰まり、そこからは前との距離を保ったまま9番手で3角に進入。3角~4角も埒沿いを最短距離で回ると、4角出口では5番手に上がっていました。先行集団が外に振られたこともありましたが、殆ど脚を使わずに5番手まで押し上げて来たところは、神騎乗と言える内容でした。
そして仕上げは4角出口から直線の捌きで、進路的に先行馬の間を突きたくなるところを敢えて外に持ち出します。ここからはケリーズノベルとの叩き合いになりましたが、外に凭れてくるケリーズノベルに対して進路を譲らず、差し切ってクビ差の勝利となりました。
外国人ジョッキーとの追い比べに対して、引くことなく追い落とした石川Jは見事でしたし、それに答えたローズボウルも立派でした。追い切りでは絶対に先着の出来ないローズボウルが本番ではこれだけの勝負根性を見せるのですから、競馬って本当に不思議です。
レース後の林師からは「これ以上ないほどの完璧な騎乗でした。ゲートも五分に出てくれて、その後も慌てずリズム重視で運んだことも良かったです。春先は外々を廻って終いが甘くなっていたので、その経験も踏まえて今回はロスなく立ち回ってくれました。」のコメントが出されており、石川Jとローズボウルの活躍を絶賛されています。
もっとも、そのバックボーンを気付いたのは全て林師のマネージメントに依るものであり、ここまでローズボウルを導いてくれたことには感謝の念よりありません。デビュー戦を11着に敗れ、キックバックを浴びると走らない本馬でしたが、見事な準OP馬にまで育ててくれました。
今後の予定については既に続戦の方針が示されており、年明けの招福S(中山・3勝クラス・ダート1800・ハンデ)が予定されています。3勝クラスになると2400のレースは無いので、ここからはスピードも求められることになりますが、乾期で時計の掛かる中山のダートに加えて軽ハンデが貰えば、そこそこ戦えるものと期待しています。