6/16スレイプニルS:ミスティックロアは最速で上がるも3着まで

6/16、東京11R・スレイプニルS(OP・ダート2100)に愛馬ミスティックロアが出走しました。2勝C~3勝Cを連勝して臨んだ昇級戦でしたが、ポジション取りが後方になり、残念な3着となりました。

まず、本走の馬体重は-16kg減の514kg。明らかな輸送減りですが、3走前が518kgで走ったことを考えれば必ずしも問題になる体重減とも思いません。実際、パドックを周回する姿を見てもガレた印象は受けませんでしたし、1人で引けていて荒ぶるテンションでもありません。

パドックでは騎手は騎乗せず、先入れで馬場入りを行いました。馬場入り直前では流石にテンションが上がったのか、コースに入ると周りを眺めさせる余裕もなく返し馬に入って行きました。只、走りそのものは普通にシッカリと走れていたと思います。

ゲート入りも無難にこなし、スタートも殆ど五分に決めました。問題はここからポジションを主張しなかったことで、1角進入時は13番手まで下げてしまいました。特に前に馬を置く形でキックバックを浴びたことが問題です。もし鞍上が主戦の坂井Jであれば多少の距離ロスは覚悟の上で砂を浴びないポジションを選択した筈です。

13番手のまま2角を回り、バックストレートでも前に馬を置いて外に持ち出しません。勝ちに行く競馬をするのであれば、3角までに第二集団の先頭には上がっておく必要がありましたが、キックバックを浴び続けて前に進んで行きません。

3角~4角に掛けて漸く外に持ち出した頃には先行馬の脚色も鈍り、全体に隊列が縮まります。直線に入った所ではまだ12~13番手でしたが、前が開くと漸く末脚が爆発します。先行馬を纏めて差し切ってくれることを期待しましたが、流石に相手もOP馬で簡単にごぼう抜きは出来ません。上り3Fの時計は36.6秒をマークし、このレースでも最速を記録しましたが、1列前から競馬を進めていた勝馬メイプルリッジも36.7秒で上がっており、最後までこの差を詰めることが出来ません。

最終的に2頭を捕まえ切ることが出来ず、最終着順は3着となりました。只、時計は0.2秒差に過ぎず、Target-JV補正タイムも「100」が出ていることから、ミスティクロアの時計もOPクラスで充分通用することを示しています。レース前には、左回り、長距離輸送、昇級戦、乗り替わり、等の懸念材料が挙げられていましたが、結果的に最後の「乗り替わり」を除いては課題をクリア出来たことになります。

振り返って、このレースの問題点は「苦手なキックバックを浴びせ続けてポジションを下げ過ぎたこと」に尽きますし、むしろ「あの後方ポジションから良く3着まで伸びて来た」と褒めてあげたい気もします。

問題はこの様なポジション取りになった騎乗で、レース後の田辺Jからは「砂のキックバックを嫌がってポジションが下がってしまいました。過去のレースを見て馬群に入る競馬もしていたので意外でした。」のコメントが出されています。しかし、ミスティクロアがキックバックを嫌がることは周知の事実であり、坂井Jもこれをケアした騎乗をしてきています。今回の乗り代わりに当たっては、「全て瑠星を含めた現場に任せるから、いい状態で裕信にバトンを渡せよ」と言う矢作師の指示でしたが、結果を見る限り、十分な引継ぎがされていたとは思えません。

レース後の矢作師からは「位置が後ろすぎました。それでも届くかなというくらいの走りでしたし、私は今日のレースで能力の高さを再確認しました。」のコメントが出されていますが、言い換えれば「ポジションを普通に取れていれば勝てていた」と言うことになると思います。

この後はチャンピオンヒルズに放牧に出される予定ですが、今走で収得賞金を積めなかったことで、秋の重賞戦線まで夏休みを取ることは出来なくなりそうです。夏競馬で1度使って賞金加算をしておきたいところです。

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