遅まきながら、2019年度グリーンファーム募集馬について検討した結果を書き残しておきたいと思います。「あくまでも個人の見解を備忘録として残している」と言うスタンスなのですが、微妙な時期に好き勝手なことを書き表してしまうことで、僅かでもセールスに影響を与えてしまうことは本意では無いことから、今年は一般の応募の開始を待ってアップすることにした次第です。只、筆が進まないでいる内に、公式サイトで1回目の更新が入ってしまったのは誤算でした。そのため、一度書いた文章を再校正するハメになりました..。😰
..と言うわけで本検討ですが、種牡馬・牝系・配合などのスペックに関わる評価は「募集馬の第一印象」の中で行っていますので、今回は馬体・測尺・厩舎・価格などの情報を中心に検討を進めてゆくことにします。先ずは栗東所属の10頭から。
【注意】
・あくまでも個人の見解です。
・状況の変化で見解を変えることが普通にあります。
・歩様の良し悪しは判らないので評価しません。
・馬に優しく、厩舎には厳しいです。
【補足】
・プレミアム値についてはここを参照願います。
・予測体重についてはこの辺りを参照して下さい。
(本文中の予測体重は9/4の馬体重を用いて更新しています。)
・管囲についてはここを参照して下さい。
1801.モンシュシュの2018
■血統・配合・牝系
ロードカナロア産駒の牡馬です。牝系・配合についてはこちらを参照してください。
血統配合がサートゥルナーリアと類似のことからも、人気になることは確実な仔馬でしたが、予想通り現時点で満口になっています。只、ロードカナロア+Sadler’s Wellsの配合がサートゥルナーリアに続く成績を残していないことについては留意しておきたいところです。
■馬体
5月生まれと言うこともあって、まだ幼い感じが拭えないのですが、それでも筋肉の発達が見て取れるところは今後の成長に期待を抱かせてくれています。デビュー時の予測体重は510Kgと十分ですが、管囲が20mmなのでこれ以上の体重超過はリスク化するので注意が必要です。
肩と繋ぎの角度が寝ている所は重苦しさを感じずに良いと思うのですが、母系がダート寄りであることを考えると何れに適正があるのか良くわかりません。どっちつかずに成らなければ良いと思います。なお、距離適正はマイル以下と予想します。
■厩舎
厩舎はグリーンファームとしてはトップクラスの音無厩舎に決まりました。昨年度は預託馬が無かっただけに、戻って貰えたことは本当に良かったと思います。
■価格
募集価格2400万円で今年の最高価格ですが、ロードカナロア産駒の牡馬としては安価であると思います。プレミアム値は636ポイントでこちらも今年の1位で、傾向分析的にも活躍が期待できます。
■総評
総合的に見て手堅く活躍が期待できる募集馬と評価します。
※ 2019/9/7現在、全ての募集口は完売となっています。
1802.リリーアメリカの2018
■血統・配合・牝系
本仔も配合がポイントとなる仔馬で、リスグラシューと全く同一の血統構成になります。只、知っておくべきことはハーツクライ+Sadler’s Wellsのニックスは今のところ牝馬に限られていると言うことで、牡馬に出た本仔については今後を見守ってゆきたいところです。過去のグリーンファーム募集馬との縁故関係は見られません。
■馬体
2月生まれと言うこともあって既に立派な体つきになっています。胸前が深く、トモの面積があり、筋肉も目立ち始めています。体型的に大きく気になる所は特にありません。気持ち短足で直飛気味。首が短目なところから適性距離はマイルより短距離寄りかと思います。血統的に芝で走れない理由はないでしょう。
デビュー時の予想体重は480Kgで牡馬としては平均的なサイズです。管囲も20.7mmで安全圏ですが、鼻の穴が小さめに見えるところは減点材料です。
■厩舎
本募集馬の懸念材料の1つは厩舎です。毎年、リーディング100前後をふら付いている状況は評価出来ません。グリーンファームとの関係はレインボーフラッグをオープン馬に育てたことで評価が上がりますが、期待馬であったリンデンブリューテが未勝利に終わったことは、評価を下げずにはいられません。
本仔はグリーンファームの目玉募集馬であると考えて間違いありませんが、上位とは言い難い厩舎に託されたことは、クラブ側の評価に不安を覚えます。
■価格
募集価格2400万円で、モンシュシュと並ぶ最高価格馬です。ハーツクライ産駒の牡馬としては若干高目の印象ですが、これは配合的な評価によるものでしょう。プレミアム値は336ポイントのプレミアクラスで、傾向分析的にも活躍が期待できます。
■総評
総合的に見てツッコミどころの少ない仔馬ですが、それだけに何故グリーンファームから募集されたのか、その点は如何しても引っ掛かります。
あと、個人的に本仔について思うことは、「いまいちハーツクライ産駒っぽく見えない」ことです。自分の持つハーツクライ産駒のイメージは、「脚がスラっとして、トモが垂直方向に長く見える」ものなのですが、本仔はこれに該当しません。適性距離が短い方に見えるところが、そう言うことなのかもしれません。
※ 2019/9/7現在、全ての募集口は完売となっています。
1803.ツルマルオトメの2018
■血統・配合・牝系
サムシングジャストの半妹です。牝系・配合についてはこちらを参照してください。
■馬体
2月生まれで、既に馬体はシッカリとして見えます。筋肉の張りが目立ってきていますし、トモの形は自分好みで惹かれます。胸が深く、立派な腹袋も評価できるところです。デビュー時の予想体重は478Kgで、牝馬としては大きな方になりますが、管囲も20.5mmありますので、懸念材料にはなりません。
一方で、気になるのが繋ぎと肩の角度が立っていること。直飛気味であることも含めて短距離ダート適性かもしれません。
■厩舎
半姉と同じく松田国英厩舎となりました。この結果は鉄板と言えるでしょう。関西の有力厩舎と言って間違いありませんが、問題は本仔が3歳の2月で調教師を引退されること。「引退前になんとか勝ち上がらせよう」と言う意識が働くならば、それは出資者としても願ったりですが、引退後の預託先が見えない点は懸念材料となります。
■価格
半姉サムシングジャストと同じ1500万円での募集となりました。この1500万円と言う価格設定はグリーンファーム募集馬として好成績を残すと言うジンクスがあります。また、プレミアム値も336のプレミアクラスなので、活躍が期待できます。
■総評
短距離ダート馬となる可能性をい問わないのであれば、手堅い募集馬になると思います。1500万円の募集価格でプレミアムクラスと言うのは、2重に期待できるデータである上に、左後一白のおまけつきです。何れもオカルト要素ですが、個人的には評価したいところです。
※ 2019/9/7現在、全ての募集口は完売となっています。
1804.ゼマティスの2018
■血統・配合・牝系
今年のノーザンファーム生産馬の1頭です。過去のグリーンファーム所属馬との縁故関係は見当たりません。不思議なのはノーザンファームの生産でありながら、現状はレイクヴィラファームに在厩しているという点です。何らかの提携関係にあるのか分かりませんが、このままレイクヴィラファームで育成されるのかは要注目です。
牝系・配合についてはこちらも参照してください。第一印象を記した際にはエイシンフラッシュのMr.Prospectorの相性の低さを指摘したのですが、本仔はKingmanboとMachiavellianの3×4のニアリークロスが成立するところに配合上の妙味を感じます、
■馬体
3月生まれの上に、腰高に見えますから成長の余地は大きい様に思います。デビュー時の予想体重は492Kgなので、牡馬として丁度良い感じのサイズ感でしょう。胴長で肩と繋ぎの角度が寝ていることから、芝の中距離に適性がありそうに思います。
一方で、気になるのは胴の長さです。少々間延びし過ぎている感がある様に感じます。また、胴が長いことの影響もあって、「トモの幅も狭く見える」と言う懸念材料が生じます。只、3月生まれで筋肉の発達もこれからですし、今後の成長で変わってくる部分も大きいものと思います。
■厩舎
新鋭の杉山厩舎で、リーディング順位も着実に上がって来ています。グリーンファームからは昨年のグレースオブナイルから2年連続の募集となりました。今後の期待も大きな厩舎ですので、グリーンファームとの良好な関係が築ければ良いと思います。
■価格
牡馬にも関わらず1200万円の格安の募集価格となりました。プレミアム値は-214のディスカウントクラスですが、「社台系のディスカウントクラスはノーマルクラスより走る」と言う実績もありますので、コストパフォーマンスの良い募集馬となる可能性があります。
■総評
牡馬の1200万円で期待厩舎となれば、多少の懸念材料には目が瞑れるレベルと言えるでしょう。左後一白であることも、オカルトですが惹かれます。本仔については、胴長のスタイルの変化と、筋肉の発達具合を様子見をして行くのが良さそうです。
1805.ブルーモントレーの2018
■血統・配合・牝系
生産者が新井昭二と言う、グリーンファームとしては珍しいスキームの募集馬ですが、母馬の所有者は那須野牧場ですので、那須野生産馬の流れと見れば良いでしょう。過去のグリーンファーム募集馬との縁故関係は見当たりません。
■馬体
5月の遅生まれながら、既に筋肉の張りが目立っています。デビュー時の予測体重が522Kgで結構な大型ですが、管囲が21mmありますので問題になるレベルではありません。ダート馬であることを前提とすれば、この馬体重は魅力的です。
胴長で肩の角度が寝ていることとから、ダートの中距離辺りに適性がありそうです。只、このまま筋肉粒々に育つようであれば、短い方向にシフトするかもしれません。
■厩舎
一時は毎年の様にグリーンファームからの預託のあった加用厩舎ですが、今回は3年ぶりの預託となりました。久々を埋め合わせるものなのか、今年は2頭が同時に預託されています。リーディングとしては2018年度こそ大きく成績を落としましたが、基本的には50位前後をキープする中堅クラスの厩舎です。
■価格
牡馬とは言え1200万円での募集価格は、スペックからは見ると高目の設定と感じられますが、これは馬体の出来の良さを反映したものであると思われます。プレミアム値は-314のディスカウントクラスですが、「非社台系牧場の牡馬はプレミアム値に関わらず走る」の傾向性から、本仔は高コストパフォーマンスな仔馬となるかもしれません。
■総評
血統的な魅力に乏しいところを立派な馬体がカバーしています。なんともグリーンファームの募集馬らしく、安価で化けそうな仔馬の気配がするのですが、怖いのはスピード不足であり、様子見する中でスピード能力を見極めることが肝要です。
また、三白眼なところは気性面の危うさを感じさせます。やはり様子見する中で、気性に関するコメントには注意を払う必要があります。
1806.マンハッタンフィズの2018
■血統・配合・牝系
叔父にマンハッタンカフェがいて、兄姉にも重賞馬が3頭もいると言う超良血な牝系です。只、残念なのは父ノヴェリストで、期待された成績は残せていません。特に肝心のサンデー系牝馬との相性が悪く、血統的な薄め液として輸入された目的が果たせていない状況です。
■馬体
配合的には残念な本仔ですが、馬体は「流石に良血」と思わせるものがあります。肩と繋ぎは角度が緩く、胴体も長目で全体的に重苦しさがありません。胸前も深く、トモも面積があると思います。但し、気になるのは上体に対して脚元が細く見えること。デビュー時の予想体重は当初の予測値が452Kgであったのに対し、最新の予測値では442Kgに下がりました。これは管囲が19.0mmの本仔にとっては、脚元のリスクを軽減する上で良い方向であると思います。
■厩舎
預託先は栗東の高橋康之厩舎ですが、リーディング100位以下が定位置の厩舎です。正直、マネージメント力がリスクとなるレベルです。良血と言える本仔ですが、預託先厩舎を見てしまうと、クラブの評価は然して高いものではないのかもしれません。
■価格
父が不人気なノヴェリストとは言え、これだけの良血が1200万円で募集されるのは、間違いなく格安と言うことが出来ます。但し、プレミアム値は-164でギリギリのノーマルクラスになります。オカルトであることは前提として、「プレミアムクラスの社台系募集馬は成績が優れない」傾向がありますので、やはり警戒は必要です。
■総評
これだけの牝系の仔馬にこの価格で出資出来ることは間違いなく魅力的な話ですが、それだけに見極めが必要に思えます。これまでのところ、人気は出ていない様ですのでギリギリまで様子見をするべきでしょう。その上で、本仔の場合は体重超過への警戒と、ノヴェリスト産駒にありがちなスピード不足に注意を払うのが良いと思います。なお、本仔は左後一白なので、そこの所は惹かれます。
1807.オープンユアアイズの2018
■血統・配合・牝系
母がグリーンファーム所属馬で、母母のアーヴェイは海外GⅠの勝ち馬です。只、父ローエングリンとの組み合わせは、いまいちピンとくるものがありません。In the Wingsの3×4を形成しますが、サンプルが少なくて影響力は不明です。
■馬体
肩と繋ぎが立ち気味で余裕がなく、2月生まれの割には筋肉の発達が不十分に見えます。様子見をするのであれば、先ずはトレーニングが十分に積めているか、調教メニューを注視することが重要になると思います。
更に、デビュー時の予想体重が480Kgと出ている点にも注意が必要です。管囲が19.5しかありませんので、体重の増えすぎはリスクです。それも影響してなのか、本仔はOCDが発症し除去手術を受けた旨、注意喚起がされています。
■厩舎
ブルーモントレーの2018と2頭合わせて、加用厩舎に預託されます。詳細はブルーモントレーの2018の項を参照して下さい。
■価格
1000万円の低額募集馬ですが、プレミアム値は-114のノーマルクラスなので、然して格安と言うワケではありません。社台グループ生産馬でノーマルクラスの牝馬となると、傾向分析的には成績の優れない条件と言えます。
■総評
血統的にも馬体的にもストロングポイントが見い出せない上に、OCDも発生したとのことで、「敢えて渦中の栗を拾いに行くだけの魅力は見いだせない」と言うのが個人的な見解です。加えて、目つきがイマイチ悪いのも減点材料となります。
1808.スルーレートの2018
■血統・配合・牝系
グリーンファームの過去の所属馬と縁故関係の無い仔馬です。父キンシャサのキセキ+母父フレンチデュピティの組み合わせで、これはフジキセキ+Deputy Ministerのニックスを内包する関係です。
なお、本仔は白老ファーム生産馬ですが、一つ上まではノーザンファーム生産でした。これは母馬が移籍したものと思われます。育成牧場がノーザンFになるのか社台Fになるか要注目でしたが、現在は早来ファームに在厩しているとの情報から、ノーザンファーム側で育成される可能性が高い様に思われます。
■馬体
DVDに映る駐立姿勢をみると肩と繋ぎが極端に立って見えるところが気になったのですが、9/5に公開された駐立写真でみると、これが緩和されています。むしろ、少し寝気味にも見えないでもありません。
筋肉の発達が顕著で、トモの大きさは目を惹きます。胴が長目で短足。首も短く、血統からも短距離適性であることは疑いありません。一方で、背中の湾曲具合など不格好に見えるところが人によっては嫌う所かもしれません。あと、前脚が微妙に弓気味に見えるところには注意が必要です。なお、デビュー時の予想体重は462Kgとなり、手頃な範囲と言えます。
■厩舎
厩舎として新進気鋭の西村厩舎に預託されます。2019年9月現在、リーディング9位まで上り詰めており、グリーンファームからの預託の多い調教師としてはトップクラスと評価出来ます。個人的にはスターリーパレードがお世話になっていますが、マネージメントに不満を覚えたことがありません。厩舎を見て出資を決めたくなるレベルです。
■価格
本仔が1000万円で募集されてきたのは正直言って驚きました。間違いなく格安と言えると思います。プレミアム値は-314なので、ディスカウントクラスです。社台G生産馬でディスカウントクラスの仔馬は走る傾向がありますので、本仔にも期待が掛かります。「高額馬×1頭よりも低額馬×2頭」のパターンと言えます。
■総評
なんとなく評価が分かれる仔馬の様な気がします。個人的には配合的に惹かれる上に駐立姿勢も好みですので、この仔が様子見出来るのは本当にラッキーだと思っています。栗東所属であることは残念ですが、関西馬に出資するとしたら、この仔が唯一の候補になると考えています。短距離適性でスピード能力は疑いありませんので、あとは芝で走れるか否かが気になる所です。
ちなみに、本仔については背中の不格好さ辺りが嫌われる所かと思いますが、サクラバクシンオーやサウスヴィグラスなどの短距離馬は何れも不格好でかつ筋骨隆々ですから、本仔も相当期待できるのではないかと秘かに期待しています。
1809.トゥルーストーリーの2018
■血統・配合・牝系
グリーンファームの重賞勝馬であるボールライトニングの姪に当たる仔馬です。牝系・配合についてはこちらを参照してください。
■馬体
5月生まれと言う点が大きいと思うのですが、何とも駐立写真が幼く見えます。9/6に更新された写真をみると、むしろカタログの写真よりも寂しい印象に映ります。これはカタログの写真が盛ってある為だと考えますが、何れにしても線の細さは否めません。只、デビュー時の予想体重は最新値でシミュレーションして456Kgと出ましたので、当面は成長を見守るのが良さそうです。
■厩舎
想定通り、宮本厩舎に預託されます。ボールライトニングの出資者の方なら納得なのではないでしょうか。まぁ、本牝系については宮本厩舎で鉄板と言うことかと思います。
■価格
気になっていた募集価格は1000万円となりました。配合的には魅力がある本仔ですが、兄姉の実績が無いことや、一つ上のセールでの売却価格などを見る限り、この価格で妥当なのかもしれません。
プレミアム値は-314でディスカウントクラスになります。そして、「ディスカウントクラスの非社台系牝馬は絶望的に走っていない」と言う嫌なジンクスがある点については、オカルトと認識しつつも注意を払いたいところです。
■総評
配合的には魅力を感じる仔馬ですが、なんとも馬体が寂しいのが現状です。ここはグリーンファームの募集馬らしく、様子見に徹するのが正解かと思います。秋を超えて馬が変わって来れば、評価も一変するかもしれません。当面は、馬体の成長と育成メニューをウォッチするのが良いかと思います。
1819.ネーラペルレの2018
■血統・配合・牝系
母ネーラペルレ、母母ポンテペルレがグリーンファーム所属馬でした。牝系・配合についてはこちらを参照してください。
■馬体
肩と繋ぎの角度が寝ていて胴は長目。体型的には芝の中距離で走れそうな雰囲気があります。只、ゼマティスの2018と同じなのですが、気になるのは胴が無用に間延びして見えることです。加えて斜尻の傾向も見られますので、身が入ってくるまで時間を要するかもしれません。遅生まれに加えて、デビュー時の予測体重も508Kgと大型なので、その点も仕上がりの遅さを懸念させます。
■厩舎
預託先は昨年開業した坂口智康厩舎になります。実力は全くの未知数ですが、父・坂口正則厩舎を引き継ぐ形で開業をしていることから、先代からのスタッフが残っていれば安定した厩舎運営がされることが期待されます。
■価格
本仔については、ある程度は安価に募集されると予想していたのですが、2年連続の特別提供馬として募集されるとは思いませんでした。血統背景からも馬体からも、無償提供されるクラスの馬とは思えません。只、応募条件が「1歳馬への2口以上の出資」に変更されたところが厳しく、自分は今回見送ることに決めました。
■総評
応募条件が厳しくなったにも関わらず、既存会員枠は既に完売しており、様子見の余地はありません。新規会員枠はまだ残っている模様ですが、早晩これも締め切られるような気がします。出来れば筋肉の発達を見極めてから出資判断したいところなのですが..。個人的には800万円程度で一般の募集馬にしてくれた方が有難かったです。
(関東馬編につづく)
コメント
Mackyさま
お久しぶりです。
ダーティーホワイトです。
19年募集馬の検討、見解、楽しく読ませていただきました。
mackyさんが筆が進まないというように、今年も西高東低感は否めない、振り分けになっているように感じました。
まず、今回はネーラペルレを申し込むか否かで悩みました。
昨年のルヴァンヴェールは、私自身が懐疑的に判断し見送った経緯がありました。やはりタダより高いものはない。という認識を払拭出来ないでいました。
2年連続で特別提供馬というのは、ファンサービスの一環、会員の維持ではないかと、今回は判断しました。
私自身がネーラペルレを出資するかどうかは、この時期では出資しないと思いますが、母父がキンカメで無償であれば、回避する理由がないと判断しました。
2口出資というハードルも、出資したい馬の1頭は満口になるだろうと思っていたので、特に問題はありませんでした。
私の出資馬はツルマルオトメとゼマティスです。
ツルマルオトメは父リオンディーズの魅力です。
キンカメにシーザリオとくれば、言うことないでしょう。またサムシングジャストの父がヴィクトワールピザなのであれば、それ以上の活躍を期待出来そうと感じました。
毛色もシーザリオ、ツルマルオトメの青毛を引き継いでいて、青毛の左後一白は選ばれた馬と勝手に思っています。
また動画でも、私にとっては一番目を惹く一頭でした。
ゼマティスは縁を感じての出資となりました。
以前から中長距離馬の出資を願っていたのですが、ゼマティスの産駒の中からスラッシュメタルの名前を見つけました。
出資馬であったエトワールドパリの新馬戦の勝ち馬がスラッシュメタルでした。
あまりにも鮮やかな勝ち方で、記憶に残っていました。
その新馬戦の2着馬がユーキャンスマイルであったことを考えると、もっと活躍してもおかしくない馬です。
母系にも活躍馬が多数輩出されているように魅力を感じての出資となりました。
出資を見送った中では、やはりリリーアメリカが気になりましたが、調教師に魅力を感じないので見送りました。
関東馬でも、馬には魅力はあるものの調教師に魅力を感じないものが多く、様子見が妥当ではないかと感じています。
関東編も、楽しみにしています。
今後ともよろしくお願いします。
ダーティーホワイトさま、
ご無沙汰しております。また、コメントありがとうございました。
ダーティホワイトさんの今年の出資馬はツルマルオトメ,ゼマティス,ネーラペルレと言うラインナップですね。ちなみにツルマルオトメとゼマティスは何れも左後一白ですね。冗談めかして書いてはいますが、自分は結構これの信奉者だったりします。
これまでにも何度か書いてきましたが、ツルマルオトメがカタログ送付時点での自分のトップ評価でした。最終的には完全様子見を決め込んで見送りを決意したワケですが、正直な所では「残口が残ってくれれば良いな」と淡い期待をしていました。期待はあっさりと消えましたけど..。
それでも完全様子見を決め込んだ理由でについては次の関東馬編を読んで頂ければ分かるのですが、実は今年の関東馬について自分は昨年ほど悲観的では無かったりします。昨年はまともに出資したいと思える馬がルヴァンヴェールしかいなかったのですが、今年は迷える程度には候補馬がいます。関西のトップ3が満口になった現在では、残った馬の馬質は関東の方が上になったと思います。
また、厩舎のレベルも明らかに上がっていて、冷静に評価した結果では、関西との差は僅かとの結論に至りました。あまり悪態ばかりつかない様に注意しようと秘かに反省しています。
最後に一つ、関西馬でダーティホワイトさんに見解をお聞きしてみたいことがあるのですが、スルーレートはどの様に評価されていますか?9/4の写真でさらに見栄えが良くなった様に思います。カタログの写真では急峻な肩が重苦しい感じで評価を下げていたのですが、それも解消されています。短くて太い首、短足な脚、筋肉質の体と深い胸、何処をとっても短距適性がバッチリだと思います。弓脚っぽいところはリスクですが、募集価格は格安で厩舎も安定の西村厩舎とくれば、様子見しつつも行かない手はないかなと思っています。
mackyさま
早速のご返事ありがとうございます。
mackyさんがツルマルオトメの評価が高いことは、本当に心強いです。
ただ、ちょっと寂しいのはmackyさんなら、青毛についてのコメントもあるのではないかと期待していたのですが‥
関東馬についてですが、私も魅力的な馬が多数いることは承知しています。
私が関東馬で魅力を感じるのは、デザートオブムーンとアースサウンド、アイアムルビーの3頭です。
詳細はmackyさんに任せますが、馬体、血統とも楽しめそうだと感じています。
スルーレートの私の評価ですが、確かに見栄えは良くなっています。
この馬の場合、父キンシャサノキセキというだけでスルーしました。
これは、私感が強く働いているのですが、以前キンシャサノキセキ産駒で、ルーチェミラコロという馬を出資していました。
須貝厩舎ということもあり、かなり期待しましたが散々な成績で引退しました。
短距離戦は出走馬が常に多数で、キンシャサノキセキ産駒は距離に融通性がまったくなく、短距離しか走れない。
短距離戦で優先がないと、出走、放牧の繰り返しとどうしてもなってしまいます。
須貝厩舎もシュウジはいるものの、キンシャサノキセキ産駒を取ろうとしていない。
種付け料も下落傾向で、私の中ではNG種牡馬というのが、私の位置付けです。
先日のセントウルステークスでも、キンシャサノキセキ産駒が1頭も出走していない。となれば、どこでパフォーマンスするかという、厳しい判断をするしかないというのが私の考えです。
確かにスルーレートは西村厩舎で、魅力を感じたのですが、上記の理由でスルーすると判断しました。
西村厩舎ならトロピカルブロッサムを出資するかどうかで悩んでいます。
mackyさんが、どの馬に出資するのか予想しつつ、楽しみに待っています。
ダーティホワイトさま、
スルーレートについての見解、ありがとうございました。参考になります。先ほど関東編をなんとかアップしたところですが、自分の中でスルーレートは3番手辺りのポジションにいます。今年は3頭に出資予定でいますので、そういう意味では当落線上と言うことになります。「スルーレートを落としてクーデンビーチかデザートオブムーンを入れる」と言う選択は自分の中でも捨てがたいものがあるので、ダーティホワイトさんの見解を聞かせて頂いて、思わず日和ってしまいそうです。
ダーティホワイトさんはキンシャサノキセキがNGとのことですが、確かにグリーンファームとの相性が悪い種牡馬ですので、理解が出来るところです。只、買える部分があるとすると、それは仕上がりの早さだと思っています。本仔がデビューする来シーズンは未勝利戦が年内で終わってしまうなど、早期の勝ち上がりがより重要な要素になってきます。そうなるとオルフェーヴルの様な晩成型の種牡馬はなかなか選び難くなってしまいます。ハーツクライやロードカナロア辺りも同様かもしれません。
まぁ、今年は様子見を決め込んだ理由の一つとして、「デビューが早そうな馬から選べば良いか」と言う下心もありましたので、キンシャサノキセキに関わらず、候補馬の中から入厩順に出資を決断すると言う結果になるかもしれません..。
あと、ツルマルオトメの青毛については何回か本文で触れているのですが、如何せんサンプル数が少ないことから、こじつけでも競争成績と絡めるネタが見つかりません。ネタとしての広がりがないので、どうしても話としては単発的になってしまいます。
最後にトロピカルブロッサムですが、近況写真がどんどん良くなってきました。手持ち資金は今年度募集に集中したいことと関西馬であることから、自分が本仔に行くことは無いのですが、西村厩舎で1000万円なら十分候補になると思います。(..と背中を押してみる。汗)