2022年度:様子見対象馬のフォロー②

本稿では様子見対象としてピックアップした22年度募集馬について、直近の育成状況をフォローします。(前回はこちら
前回と同じく、様子見対象馬があるのはグリーンFとYGGの募集馬で、DMMからの様子見対象はありません。以下、クラブ毎に個人評価の高い順に記載します。

GF:ロータスクイーンの21、アースグリーンの21、シンギングセンセーションの21、エルメスグリーンの21
YGG:サンドアドバイスの21、リボルトレイダーの21、プレインズウーマンの21


【グリーンファーム】

12/21に駐立写真を含めたグリーンFにしてはシッカリ目の情報更新が行われました。これを受けて、前回から評価順位を大きく入れ替えました。具体的には、新たにアースグリーンの21を候補馬に加え、押し出される形でパイレートクイーンの21を除外しています。パイレートクイーンの21については、馬体の成長度が期待レベルに達していないことから、一旦の評価を下げました。

1.ロータスクイーンの21(残100口弱)

・更新日 :2022/12/21
・馬体重 :505Kg(+6Kg)
・メニュー:坂路3回/週(17秒)

森本Sにて育成中です。前回の2番手評価からトップ評価に見直しました。運動メニューに変わりはありませんが、負荷は十分かかっていますし、年内には坂路16秒ペースも予定されています。その中で、馬体重が順調に増加している点をプラス評価しました。馬体の緩さが課題ですが、現在の調子で順調に乗り込めれば、徐々に改善して行くものと考えています。それ以外、特に懸念材料の無い点が、本仔の優位性だと思います。

次点のアースグリーンの21と間で順位付けを悩みましたが、最後はチャンピオンヒルズを外厩に使用できる可能性を考慮して、本馬を1番手評価としました。

2.アースグリーンの21(残100口弱)

・更新日 :2022/12/21
・馬体重 :478Kg(+29Kg)
・メニュー:坂路1回/週(15秒)

前回はランク外でしたが、一気にトップクラスの評価に引き上げます。正直、見落としていた感も拭えないのですが、評価のポイントは進捗の良さです。最新の更新でサプライズだったのは、チェスナットファームの育成状況の変化でした。昨年までは坂路入りのペースが遅く、「早期デビューが求められる近年の傾向に対応出来ていない」と思い、個人的な評価を落としていたのですが、どうやら見直しがあった気配です。強目の本数こそ週1回ですが、坂路15秒ペースまで進んでいるのは、グリーンF募集馬では突出しています。「時計が速ければそれで良い」と言う話でもありませんが、昨年までと同等に評価するのは判断を誤ることになりそうです。

さらに、乗り込みながら馬体重が着実に増えていることも見逃せません。チェスナットファーム育成馬の馬体重は10/14で更新が止まっていたのですが、順調な成長状況が確認出来たことは大きいです。半兄リスペクトアースは巨体を誇りましたが、本仔の兄姉は馬格が有る方が走る傾向がありそうです。

最後に預託先の武藤厩舎ですが、調べて見ると2021年度から成績が急改善しています。加えて、グリーンFとの相性は従来から良好で、過去12頭管理して6頭が勝ち上がっています。主戦騎手が気になるところではありますが、何れにしても評価の見直しは必要でしょう。

3.シンギングセンセーションの21(残100口弱)

・更新日 :2022/12/21
・馬体重 :485Kg(+28Kg)
・メニュー:坂路1回/週(15秒)

前回に続いて3番手ですが、評価内容はアップしています。ポイントはアースグリーンの21と同様、チェスナットファームの育成ペースの変化です。本仔も坂路で週1回の強めを乗って、15秒ペースまで進んでいます。また、馬体重の変化も順調で、485Kgまで増加しています。

前回の本仔の評価において、「緩さを感じる馬体で、トレーニング負荷の推移をウォッチしたい。十分な乗り込み量のあることが重要だが、特に登坂本数が消化出来ているかに注意したい。」と書いたのですが、この部分が見直されたことで本仔の不安材料は大きく解消されました。

至って育成の順調な本仔ですが、それでも評価を上げきれないのは加用師の定年問題が引っ掛かっています。引退後の預託先厩舎が予め分かっていれば安心して出資判断が出来るのですが..。

4.エルメスグリーンの21(残50口弱)

・更新日 :2022/12/21
・馬体重 :450Kg(±0Kg)
・メニュー:坂路2回/週(20秒)

前回のトップ評価から評価を落としましたが、「本仔の状態に問題がある」と言うよりは、より状態の良い候補馬に追い抜かれた状況です。言い換えれば、進捗状況に加点要素が見つかっていません。

ファンタストクラブでの育成はグリーンFでは例が少なく、単純な比較が出来ませんが、下地作りを重視する方針もあって、年内20秒ペースの登坂は進捗的に遅めです。これには成長を促す意図があるのかもしれませんが、馬体重が9/9の449Kgから殆ど増加していない点が気になります。

体質的に調教負荷がアップ出来ていない可能性までも疑うならば、評価は慎重に留めたいと思います。


【YGG】

前回の進捗フォローにてトップ評価をしたビジュートウショウの21が満口になってしまいました。自分的には出資を決断するまでの評価には至らず、最終的に見送る判断をしています。これを受けて、今回の評価順位は2番手以降を繰り上げました。様子見候補の追加は行っていません。

1.サウンドアドバイスの21(残50%以下)

・更新日 :2022/12/23
・馬体重 :440Kg(-2Kg)
・メニュー:坂路2回/週?(15秒)

99.9にて育成中です。前回のフォローから運動メニューは変わっていませんが、坂路15秒を消化して、馬体重が維持されていれば、全く問題は無いと思います。出来ればもう少し厚みを増して欲しいところですが、運動のペースに慣れることで、再び成長期に入ることを期待します。

本仔の最大の問題は気性難でしたが、この中間の更新で気性面をケアするコメントは出て来ていません。強目が乗り続けられている点から見ても、メンタルの不安は一旦解消したものと考えて良さそうです。坂路の動画も公開されていますが、集中して真っ直ぐに登坂している様子が確認できます。

最大の懸念材料が消えてしまえば、本仔の評価は大きく上がることになりますが、ここに来て少し不安なのが前膝の位置です。募集時の駐立写真では気にならなかったのですが、直近の写真では微妙に湾膝傾向が見て取れます。募集価格からすれば許容すべきリスクかもしれませんが、今後も駐立写真に注意したいと思います。

2.リボルトレイダーの21(残50%以下)

・更新日 :2022/12/23
・馬体重 :461Kg(-1kg)
・メニュー:坂路5本/週(17-16秒)

森本Sで育成中で、運動メニューは前回フォローから変わっていません。登坂本数が多めで、16秒ペースで乗られていれば、負荷としては十分だと思います。体重増加がありませんが、乗り込みながら維持出来ていると考えれば問題はないでしょう。

公式のコメントにもありますが、育成状況としては至って順調と言える一方で、「もう少し変わり身が欲しい」と言うのも事実だと思います。もっとも、最新の坂路動画をみると首を使いながら真っ直ぐに登坂している状態が伺え、着実な成長が感じ取れます。

インパクトの不足感は否めませんが、兄姉が堅実に勝ち上がる牝系でもあり、様子見する中で状態のアップを期待したい募集馬です。

3.プレインズウーマンの21(残50%以下)

・更新日 :2022/12/23
・馬体重 :432Kg(+7Kg)
・メニュー:坂路4本/週(16秒)

森本Sにて育成中です。前回フォロー時と比較して、登坂本数が増えてペースも16秒にアップしています。リボルトレイダーの21の進捗には追い付いていませんが、状態の向上は間違いありません。何より、本仔の課題は馬格にあると思っていますが、乗り込みながら増加傾向にある点を評価したいと思います。
一方で坂路の動画も公開されていますが、まだ左右にブレていて、力不足な印象です。この辺りは今後の成長を見守るよりありませんが、首の使い方には好感が持てました。

状態の上昇度と上積みへの期待感も含めて、リボルトレイダーの21よりも本仔を上に評価するか悩みましたが、最終的に厩舎の状態が引っ掛かって本仔を3番手に抑えました。寺島厩舎は若手の有力厩舎で、個人的な評価も高かったのですが、ここに来て管理馬のオーバーフローが目立ちます。馬房あたりの管理頭数が3.6頭に達しており、個人的な上限と考える3.4頭を超えています。最近、トラブルが表面化した杉山厩舎が3.7頭ですので、危険水域と考えて差し支えないでしょう。実際、グリーンFの現2歳馬も入厩が出来ていませんし、仕上がりの遅い馬ほどプライオリティが下げられる懸念も生じます。

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